ダイエット成功のコツはカロリー収支赤字の習慣化

Posted 7 months ago by yoosee.
  life health

2019年の8月から12月にかけてダイエットを実践してそこそこ成功したのでその記録。成果としては 5か月間で体重 6 kg / 体脂肪率 7% の減少。 筋量を殆ど落とさずに脂肪を落とすことができた のがポイント。ズボンもウェストサイズが緩くなった。

pig swimming photo

やり方は基本的に食事制限と筋トレ。消費カロリーが約2,200kcal/日に対して摂取カロリーがざっくり1,600kcal/日ほどで、カロリー収支を赤字にするのが全てのダイエットの大原則だ。

  • 朝食は牛乳200ml ⁺ プロテイン (約200kcal)
  • 昼食はお握り1個とサラダチキンバーにドリンク (約400kcal)
  • 夕食は普通に食べるが炭水化物(主にお米)は半分以下にする (約800kcal)
  • 間食ほどほど (約200kcal)

間食を辞めればもっと早いベース、ないし朝昼をもう少し食べられたんだけど、辞められなかったので割り切ってその分は食事から減らす。

これにあわせて運動・消費は以下の通り。

  • 1日8,000歩以上(行き帰りの1駅分追加で歩いた)
  • Home Workout の運動を1日1セット (上半身・下半身・腹筋をローテーション)
  • プールで主にクロールを週に1 or 2回、平均 1.5km / 回

消費カロリーは 2200kcal 程度だとするとカロリー収支が1日マイナス 600 - 700kcal くらいあるが、実際にはあまり歩かない日やランチを外食している日、飲み会などで夕食のカロリーが多い日がある。30日間で計算すると、脂肪重量減が月に 1.5kg 程度なので逆算して 7200 x 1.5 = 11,000kcal 前後、1日当たりで400kcal程度の計算になる。ここでは脂肪の1㎏あたりのカロリーを7200kcalとする。

歩行以外の運動は消費カロリーの収支を改善するよりも、筋量の維持・向上を目的としている。筋量・代謝量的には下半身が支配的なので足の筋肉を鍛えるのがおすすめだが、嗜好としては上半身もそれなりには鍛えたい。

余談だがプールは筋量のみでなく心肺機能によく効くので大変よろしい。週1,2回程度でも以前に比べて明らかに心配能力が向上して、多少走っても息切れもしなくなったし風邪をひきにくくなった気もする。なにより 1.5km だと1時間もかからない運動なのに充実感が高い。設備がないとできないのが難点だが、都内だと公共プールやジムなどそれなりに見つかる。

ダイエットを成功させるために必要な3つのこと

という訳で一応きちんと成功したのでえらそうに書いておくが、ダイエットを行う上で大事なことは3点。「カロリー収支の赤字化」「筋肉の維持」「習慣化」だ。

1. カロリーの収支を赤字にする(ために食事を減らす)

ダイエットに必須な条件は消費カロリーが摂取カロリーを上回る、つまりカロリー収支が赤字になること。方法は2つで、食べるのを減らすかカロリー消費(運動)を増やす。一般生活を送っているだけでは消費カロリーは大きく増やせないので、摂取カロリーを減らすのが王道になる。運動だけで減らすには、最低でも週に3度以上2時間以上の運動か、毎日5㎞走る・1時間半以上自転車に乗る、程度は必要になる。

安静時の1日あたり消費カロリーは男性で 2000kcal , 女性で 1600kcal 程度なので、摂取カロリーがこれを下回るのが望ましい。これは意外と難しくて、1日2000kcalとして3食食べていれば1食あたり 700kcal を下回る必要があり、これは間食や飲み物を含まない。コンビニ弁当などを見るとカロリーが書いてあるが、普通の弁当でも700kcal程度は簡単に超えてしまうので、それなりに気を付けないと減らせない。

脂肪 1kg あたり 7200kcal なので、脂肪だけで体重を1カ月に 1kg 減らすには 7200 / 30 = 240kcal は減らさないといけない。それ以上の体重を減らしたいのならそれに応じて摂取カロリーを減らす必要がある。現実的には1日 300-500kcal 程度減らせると成果が見えやすい。

2. 筋肉を維持する(ためにプロテインを飲む)

摂取カロリーを減らすと何が起きるかと言うと筋肉も痩せる。特別な運動をしなかった場合、脂肪と筋肉の減り方は概ね半々と想定される。仮に 3kg 痩せた場合、脂肪が 1.5kg 減るのと同時に筋肉が 1.5kg 減ってしまう。

筋肉が 1.5kg 減った場合、基礎代謝と運動代謝を合計して1日当たり約 100kcal の代謝が落ちる。カロリー収支をダイエット前に戻したとして、1日100kcalの支出が減っている状態なので、単純計算で1カ月で3000kcalが過剰になる。脂肪量でおおよそ 0.4kg 程度だが、効果が永続するので半年たつと 2.4kg の脂肪増になる。

という事でダイエットをする際には筋量を増やさないまでも維持することがとても大切だ。このためには適度な運動・筋トレが必要だが、そもそもカロリー収支を赤字にする量の食事では、筋肉どころか代謝に必要なたんぱく質が足りなくなる。タンパク質は1日最低60g、できれば80gは取りたいが、肉や魚でタンパク質をそれだけ取ろうとすると相当量の脂肪がついてくる。グリコのサイトから可食部100gあたりのタンパク質・脂肪量の表を引用する。

タンパク質と脂肪量

摂取 1g 当たりのカロリーはタンパク質 4kcal、脂質 9kcal、炭水化物 4kcal 程度なので、上記のように食物からタンパク質を補充するとそれと同じくらいのカロリー分の脂質を取ることになってしまう。ダイエットを考えたときに、これはいささか効率が悪い。脂肪も大事な栄養素ではあるが、ダイエットの際には真っ先に減らすべき栄養素でもあり、通常のダイエット程度得あればさほど不足しない。

余計なカロリーを取らずにタンパク質を補充するのに役立つのがプロテインである。私は SAVAS ウェイトダウン ヨーグルト風味 を1日1度、水泳など運動が多かった日は2度飲んでいる。またこれは個人の感想だが、ソイ(大豆)プロテインはそれなりに腹にたまりやすく、朝食をプロテインのみにした際にも何も食べないよりは耐えやすい。

3. 習慣化する(ためにルールとルーチンをシンプル化する)

今回は朝昼については食事をほぼ完全に定型化・習慣化している。人間なにかを続けようと思ったら習慣化するべきで、習慣化できるのは毎日ルーチンとして定型化できるものなので、特定のものしか食べない・特定のものを抜く、などはシンプルで習慣化しやすい。

ちなみに1月時点でもまだ続けていて、もう1㎏くらい減らしたらもういいかなと言う気分ではあるのだが、半年近く習慣化してしまうと逆に辞め時が難しいというか食事の戻し方も考えないといけないのが少し悩ましい。それくらいしっかり習慣化できたという事ではあるのと、あと朝昼については食事が非常にシンプルなので実は手間的には楽、と言うのがあったりする。

ダイエットに役に立つツール

Wifi体重計

ダイエット前からのものだが、体重体脂肪計は Withings の Smart Body Analyser WS-50 を使っている。乗るだけで Wifi 経由でクラウド・スマホに体重と体脂肪率が同期される大変便利な体重計だ。体重の増減はダイエットのモチベーション維持に重要な要素だが、短期的な(数日内での)増減は殆どが体の水分が増減しているだけなのでダイエット的には全く意味がない。最低でも1カ月以上のトレンドを見るにはグラフにする必要があり、体重計に乗るだけでグラフを作ってくれるこうしたデバイスは大変便利である。

ウェラブル活動量計

Fitbit Versa を常時つけていて歩数管理をしている。ターゲット歩数を設定できるので少し足りない時にちょっと追加であるこう、といったモチベーションになる。またダイエットに直接関係はないが、スリープトラックをしていて睡眠時間や睡眠の質を改善するのにも役立っている。

こうしたツール類は個人の好みもあるが、可視化はモチベーションに意外と強く効くのでなんらかのツールを使ってみるのは良いと思う。いまだとスマホで気軽にレコーディングダイエットをする方法もあるだろう。

運動促進用アプリ

毎日の運動用に使っている Home Workout は、自宅で道具を使わずに出来る腕立て・腹筋・スクワットなどの動きを中心に10分から15分ほどの運動を指導してくれる。道具がなくても運動できるので始めやすいし、最初は Full Body の 7x4 チャレンジを低負荷から始めると、毎日の運動 28日間指導してくれる。毎日の運動を通知もしてくれるし、月の実施日を表示してくれるのもモチベーション維持に役立つ。

この手のアプリは何種類もあるので(Workout で検索するとたくさん出てくる)、いくつか試して自分に合うものを見つけるのもよい。

結局のところ、人間は難しいことを継続できないので、シンプルで実効性のあるルールを習慣化することがおすすめ。その場合の絶対的ルールはカロリー収支を赤字にするなのは言うまでもない。

 

EDCとしてのたった119gの超軽量折りたたみ傘

Posted about 1 year ago by yoosee.
  edc urban

日本に戻ってからどうもEDCネタが遠くなってしまったが、思えば折り畳み傘も毎日持ち歩けばそれこそEDCだなと思ったのでひとネタ。いわゆる Urban EDC というものである。そういうジャンルもあるのですよ。

ハンズの119g折り畳み傘

モノはこれ。小さくて軽くて素敵。重さは 119g しかない。

55㎝ のモデルは119gだが、ひとサイズ小さい 50㎝ だとなんと 100g を切る 99g 。

この軽さとサイズになると持ち歩くのに本当にストレスがない。大抵のカバンに場所を取らず入るし、カバンに 100g が足されてもほとんど重さなんて感じない。100g は今どきのスマホより軽くて、だいたいキュウリ1本くらいの重さ。

軽量化重視なので自動開閉だのの機構はないし、少し華奢な感じではある。特に下ろくろと上はじき(というらしい、開いた傘を止める部分)の強度はちょっと不安。広げるのも畳むのも少し手間だ。とはいえこれはあくまで非常用の傘、日常の利便性よりも携帯性という替えがたい長所がある。

AS2OV + 折りたたみ傘

普段使っている小型ショルダーバッグ、AS2OV BALLISTIC NYLON MINI SHOULDER 02 にスッと入ってしまうのは素晴らしい。これで 55㎝ 傘なので、さした時のサイズは普通に大きめの傘で、携帯傘にありがちな、傘が小さくて体が濡れてしまうみたいな問題はない。また華奢とは書いたものの普通の風雨程度で壊れる感じはなく、その辺は hands+ ブランドを付けているだけあってきちんとしている。

元々ミニマリストを自称しているので日常持ち歩くものは極力少なく軽くしたく、実際カバンの中は財布と e-book リーダー、多少の文房具くらいしか入っていないのだけど、この傘はそこに足すだけの価値があった。不意の雨でも慌てなくていいし、雨が降りそうな気配があるがまだ降っていない、なんて時に傘を追加で持っていく必要がない。ミニマリストの強い味方である。

自動開閉折りたたみ傘と吸水カバー

ちなみに雨が降っている日はこれとは別の自動開閉折りたたみ傘を持って出かけている。これは本体重量 430g でそこそこ重い。その分だけ丈夫で1年以上使っていて今のところヘタってないし、自動開閉で畳むのも簡単。折りたたみ傘というよりは普通の長い傘の代替品である。吸水折りたたみ傘カバーとあわせて使っているので駅で畳んでカバーに入れてしまえば満員電車でも迷惑かけたりしない安心感があり、こっちはこっちで重宝している。

 

日本企業のITが既に陥っている危機的状況について

Posted about 1 year ago by yoosee.
  it business

日本企業のIT投資が増えるの減るのという話が未だにニュースに出ているが、2019年の現時点において、日本でITを導入するハードルが他国に比べて既にけた違いに難しくなっていることを指摘する声は少ないように思う。これは不可逆であり、今後はより難しくなるだろう。

(c) 移動都市/モータル・エンジン

日本ITの辺境化

なにが問題なのかと言うと、グローバルで展開しているエンタープライズ向けのソフトウェアベンダー、サービスベンダーが既に日本市場に対する投資や個別の対応をほとんど行っていないという現実、つまるところITにおけるジャパンパッシング、日本ITの辺境化である。

  1. ITシステム・サービスは既にグローバル市場が戦場になって久しい
  2. グローバル市場ではグローバルで標準化された仕様をそのまま (Out-of-Box) 持ち込むことが推奨され、また言語は原則として英語である
  3. グローバル市場において日本市場は言語や商習慣の障壁が高い割に小規模な辺境市場に過ぎない
  4. 辺境市場である日本市場に対して、開発的にも導入人材的にも気合を入れて投資する企業は既に少ない

ITマーケットでよさそうなサービスを日本で使おうとしても日本法人などなく、下手すると代理店もなく、日本語の解説資料なども乏しく、日本市場向けのカスタマイズなどしてくれる人もいない。導入コンサルを受けようにも日本語で作業できる人材も少なく、導入事例も当然少ない。既に無い無い尽くしに陥っているのだ。

社名は伏せるが、日本に昔からある外資の大きな日本法人ですら、シンガポールのアジア統括会社などと比べると体制も技術力も本国との交渉力も弱い、と言う状況が増えている。日本法人と一か月話しても埒が明かなかった契約交渉がアジアの統括マネージャーと30分話したら当人の権限で一発OKになったり、日本法人とシンガポール法人から異なった導入条件やサービス仕様を示されて確認すると毎度シンガポール側が正しい、などという状況は既に日常的に起こり始めている。

「英語」という基本かつ高いハードル

サービス提供元の企業が供出する製品情報や事例、Webiner (ウェブ上のセミナー動画) といったコンテンツも、英語のそれに比べて日本語コンテンツは非常に少ない。ITエンジニアの人であれば色々と体験しているだろうが、日本語だけの情報では既に仕事が出来ない、ないし、日本語で情報提供や対応されることを要求条件とすると選択できるシステムが一気に減ってしまう、と言うのがいまの日本でのITシステム導入に関する現実である。

この背景にはそもそもITというものが世界中でコモディティ化している状況がある。しばらく前ならば「ITも各国の状況を踏まえてローカライズ」などという認識もある程度あったが、今では「まずはグローバルでの標準化と共通化ありき」である。つまりは日本に限らず海外の大半の国でも似たような状況になっており、これに対応する方法自体はごく単純であって一般的なものだ。「英語で仕事をする」のである。単純かつ一般的なのだが、今の日本企業には恐らく非常にハードルが高い。

  • システムの仕様と海外の事例を英語のまま理解して日本企業に展開する
  • 導入・保守・更改といった契約と運用を海外の法人と直接議論する
  • 社内プロセスをパッケージをそのまま使った形を基本として標準化する

ITシステム担当者が少なくともこの程度できる必要があり、かつこれはまだ入り口に過ぎない。

更に難しいのは、ITを導入するチーム自身が英語や海外とのやり取りに慣れているというだけでなく、ITシステム導入に置いては企業内の業務部門を強く巻き込むのが必須であることだ。ITは現代企業においては即ちビジネスそのものであり、つまりIT部門のみではなく業務部門の人たちも正しく要件を伝える必要がある。つまりそうした要求部門・関連部門の人たちも海外のベンダーやコンサルとやり取りできないと甚だ効率が悪い。しかしこれは「社内公用語を英語にしろ」みたいな話であり、殆どの日本企業では流石に無理に見える。

ところで最近聞いた話をひとつ。グローバルにビジネスを展開している企業が各国拠点に対して統合されたITシステムを張り出すにあたり、ITシステムサポートのヘルプデスクを開く話になった。多言語対応をどうするかなども検討があったようだが、結論は「サポート言語は英語だけでいいよ」という国がほとぼ全てで、ローカル言語対応を要求した国は日本の事業所だけだった、などという笑えない話もある。実体験としても、欧米圏は既に当然として、少なくともグローバルに顔を向けて仕事をしている企業において、アジアや中東の国でも英語で仕事の話ができない社員がいる国などほとんどない。

竹やり

恐らくこうした危機感を持っている企業自体が現時点では少ない。それは大抵の日本の大企業はSIerと呼ばれる日本国内のIT導入ベンダーを抱えており、基本的にはそこに丸ごと頼る形が変わってないからだ。本来であればそうした企業が上記のような「翻訳」業務も受けるべきで、実際に海外ベンダーを担いで日本対応のフロントに立つ形も少なくはない。とは言え海外の豊富なシステムに比べるとそうした日本対応されているベンダーは少なく、選択肢に乏しい状況には変わりがない。

この話にオチや打開策はない。最終的には選択の余地なく、アジアの一地方としてグローバルの一部にならざるを得ない日本だが、恐らくそれまでの間、非常に制限された国内で使えるITを使いまわし続けるのだろう。それは他国の企業が既に当たり前のものとして享受している、ITが作り出す非常に強力な競争力の底上げを享受できないままグローバルのプレイヤーと闘わなければならないという、竹やりでB29を墜としに行く、ヒノキの棒でラスボス退治に駆り出される、そんな未来が既に来ていることをどれくらい真剣に危機と感じるのかという話であり、楽観的な未来はえがけない。

 

生産性を上げたいならまずその「検討」を止めよ

Posted over 1 year ago by yoosee.
  business

ビジネス新書みたいなタイトルを付けてみたのはさておき、日本企業の生産性がどうのという話をする際に「検討」というキーワードは避けて通れない。

日本の特に大企業でなにかをやろうという際には膨大な「事前検討」が欠かせない。検討資料が作られ、上司に事前レビューされ、打ち合わせで説明が行われ、コメントされ、コメントを反映するために更に追加の検討が行われ、確認のために打ち合わせが再度、再再度、再再再度設定され、と、これが下から上に向かって階層の数だけ繰り返される。またこうした事前検討の多くは机上検討で、あちこちから情報収集をし、情報収集のために打ち合わせをし、それを整理をして資料にまとめてという行為を繰り返す。こうした検討は、関係する全ての人々が「納得」するまで続く。

結論から言えばこんな「検討」は無駄だから止めるべきだ。

「検討」は金を稼がない

コミュニケーションは金を稼がないという話は以前書いたが、同様に「検討」も金を稼せがない。検討が価値を生むのは少なくとも検討を踏まえて「決断」が成された時点からである。生産性を考えるのであれば、金にならない行動は可能な限りで最小にするのが基本なのだから、検討に費やすコストと時間は必要最小限にするべきだ。

「検討」は経験値を増やさない

ゼロとは言わないまでも、検討をいくら続けても蓄積できる専門性や経験値はたかが知れている。特にスペック比較や市場調査などの机上検討は率直に言って本質的な知識や経験をほぼ全く増やしてくれない。多くの場合において深い経験をつめるのは実装や運用のフェーズに入ってからである。

今の時代、特にクラウドサービスであれば多くは5分もあればテストアカウントを作って試し始められるし、クレジットカードでもあれば本番環境での小規模な利用を試すこともできる。検討と言っても少なくとも早々に現物に触るべきだ。少なくともほぼ何の役にも立たない、往々にして自社が優位だと恣意的に言うだけの「機能比較表」のような〇×表を作っている場合ではない。

「検討」は無限に続けられる

検討はつまるところ決断の先送りなので、十分検討したという客観的な指標に乏しい。意思決定者が必要だといい続けていれば検討はいつまでも際限なく続けられる。

日本企業の意思決定者は、少なくない割合で残念ながら、部下から上がってきた資料に「コメント」することが仕事だと思っている。コメントを受けた下のものがどうするのかと言えばそれは「追加検討」するのである。端的に言って無駄でしかない。意思決定のために追加の検討が必要なのだとしたら、意思決定者は「意思決定のためにはこの点の検討が必要である」と調査事項を明示すべきであり、それ以外の検討は意思決定に不要なのだから無駄である。

生産性に寄与する意思決定とは「やらないことを決めること」だ。検討を増やすだけの意思決定は生産性に対して害である。

 

サマータイム(DST)に関する個人的な経験と好き嫌いの話

Posted about 2 years ago by yoosee.
  social dst life

別記事で一般的に認識されるサマータイムの社会影響についてまとめてみたが、じゃあ個人としてはどうなのかという話を少し書いてみる。結論としては、夜が明るいのはたぶん皆が思っている以上に嬉しいことが多いと感じている。

実生活における影響(個人的な体験)

私個人は2017年まで米国フロリダのマイアミ付近の街に在住していて、サマータイム・DST は何年も経験している。最初に書いておくが、個人的にはDST導入推奨派だ。夕方から夜の入り口が明るいと、屋外での活動が問題なく出来るので好きだった。米国の場合はそもそも暗い屋外は安全面から出歩きを控える必要があるという背景もあるのだが。

DST


DST には(もちろん)良いところがある

DST中は夜も屋外が明るく、フロリダの 8月だと大体21時くらいまで外が明るいし、9月後半になっても20時台までは明るい。在住当時だと仕事帰りや夕食後に Ingress や Pokemon Go をしたり、夕食を屋外席のレストランで食べたり、(ビーチが近い街だったので)夕方のビーチを散策したりと、なかなか有効に活用できていたやに思う。あとアメリカ人的には夕食に裏庭でBBQをするという大変重要なイベントの助けにもなる。

フロリダ東海岸 6月29日午後7時14分のビーチ

これは6月末だが、こんな感じで夜7時を過ぎたビーチがまだまだ明るい。ここから1時間くらいは明るいので散歩などが気軽にできる。

またDST入りのあたりは朝が暗くなる。具体的には住んでいた辺りだと朝6時には日が昇っていたのが朝7時に日が昇るようになる。個人的には外の明るさに邪魔されずに安眠できるのはありがたかった。

日本での導入を考えると、8月の東京は日没が18時半前後、日の出は5時前後だが、これが日の出6時、日の入り19時半になれば夜にやれることが増えそうに思える。まして 9月に入るとあっという間に日の入りが17時台になってしまう一方で日の出はまだ5時台と言う(個人的な感覚では)アンバランスな状態なので、日の入りが 18時台になると屋外でやれることも増えるんじゃないかと思っている。

ちなみにフロリダは Permanent DST 、つまりDSTの切り替えなしに1年中DSTにすることを議会で可決する(米国連邦法の制約で実施はされていない)くらいにDSTに前向きな州であったことも、個人的にDSTに前向きな背景になっているのかもしれない。

なおフロリダ半島は標準時であるEST (Eastern Standard Time) の基準経度 75° に対して 80° から 85° くらいの位置である。南北に長い州だが住んでいた場所は北緯25度くらいの場所で、大体沖縄と同じくらいの緯度だった。

DSTの切り替え日と(個人的な)生活への影響

米国でも批判されがちなのはDST切り替えのタイミングでのコストで、時差の調整という人間の生理リズム的な問題もあれば、単純に時計をあわせ直すのが手間と言う理由もある。

現在の米国ではDSTの切り替え日は3月の第二日曜及び11月の第一日曜と決まっている。時計が変わる日は事前に会社でも通知が出たりSNSやニュースでも流れたりするが、それでも結構忘れていて、ちょうど秋のDST終了時に旅行をしていて朝起きてもレストランが開いておらずようやくDSTに気づくなどもあった。

仕事でいうと米国内ならば一部を除いて同じ日に時計が一斉に変わるので、ミーティングの時間などに影響はないが、日本や欧州との打ち合わせが1時間ずれたり、また南米だとそもそもDSTのタイミングが逆(米国の夏はブラジルの冬)という事もあって時差を考慮してミーティングを調整しなおすのは多少面倒だった記憶はある。

最近の時計は自動時刻合わせ機能があるものが多く、スマホPCはもちろん、家の時計も電波時計は自動的に変更されるし、腕時計も電波時計搭載のものかスマートウォッチであれば自動で調整される。車の時計も新しい機種だと勝手に修正されるようになってきているので、時計を手で直すのはそうした機能のない時計を 2,3個程度だった。まあ古い自動車の時計などは直されないままシーズンを超えたりすることもあり、時計合わせが必要な時計は面倒だったのは間違いないが、言うほど大した手間ではない。

春のDST(時計が進む)は睡眠時間を1時間奪われるので確かに厄介なのだけど、そもそも米国内でもタイムゾーンをまたぐ出張をすると1時間どころか2時間3時間の時差調整は発生するので、個人的には慣れたものであり例によってメラトニンで解消するようになってからは大したダメージはなかった。ただ子供など家族は 1週間くらいは朝起きるのが辛そうにしていた様子はあった。

ちなみにDSTの切り替え日にITシステムの特別保守を取るようなことは個人的な観測範囲では全くなかった。2007年のDST期間延長時などにはあったのかもしれないが、毎年のDST切り替え日はサポートもオペレーションも注意は払うものの、なにか特別な事前準備や当日の体制強化をするなどは記憶にない。

結論と言うほどではないが

そんな感じでDST・サマータイムは個人的に好きだし悪影響ばかりというわけではないし日本でも導入すればいいのにと思っている。現在の情報システムが運営する社会に置いて時計を動かすことは簡単ではないのは承知なので、それなりの時間とコストをかけて準備しつつ、生活上の問題はまあそういうこともあるよね、と流せるような社会を目指すのもいいかもしれない。

Permanent (Year-Round) Summer Time と言う選択肢

ちなみにEUがサマータイム廃止に舵を切ったことも契機なのだろうが、最近は上のフロリダの話でも書いたような Permanent Summer Time と言う話も目立つようになってきた。つまり1年ずっと夏時間にしようという話で、現実的にはタイムゾーンを1時間分丸ごと動かす話と等しい。これだと冬の朝がどうしようもなく暗くなるというデメリットはあるものの、サマータイムの最大の問題である「年に2回 時計をずらす必要がある」問題が解消され、社会コストも健康リスクも回避される。これも日本でも検討したらいいんじゃないかなあ。