いつぞやのEDCキーチェイン記事にも書いた Swiss+Tech Utili-Key (Amazon JP) である。今日はこれの素晴らしさを語ろう。
機能としては「ナイフ(ストレート・波刃)」「プラスドライバー」「マイナスドライバー(2種)」「栓抜き」の6種。ツールとしての出来は、まあ感心するほどではない。ナイフの切れ味はそこそこかつ研ぎにくいし、ドライバーの精度も取りあえず使い物になるレベルだ。しかしそれは問題では無い。こいつの真価は鍵と一緒にいつでも持ち歩くことにある。
切れ味そこそこのナイフではあるが、例えばダンボール箱を封してあるテープを切る際、手では外しようがない結束バンドを外したい時、固く縛られた麻やナイロンのひもを切ってほどきたい時などには大活躍する。買った服についているタグを切り離したり、手で開きにくいお菓子の袋を切って開けたりと、ナイフをわざわざ探しに行って使うほどではないが手元にあってすぐに使えると便利、という状況は意外に多い。
またこれも精度そこそこなドライバーだが、プラスとマイナスのドライバーがいつでも手元にあるのはこれがなかなか便利なのである。特にプラスドライバーの大きさはラップトップPCの背面ネジや子供のおもちゃの電池蓋など、生活でネジ回しが必要になるサイズに意外とフィットする。眼鏡のネジを締めるのにも使えないことはない。ドライバーが見つからなくて先の平たく尖ったものを斜めに差し込んで無理やり回す、なんてシチュエーションは記憶に無いだろうか。そんな時にこそちょっとしたドライバーが非常に助かる。
栓抜き。あなたが仮にアメリカ人であれば多分カバンだのなんだのいたるところに栓抜きが付属しているだろう。なぜか知らないが米国人は栓抜きが大好きである。しかしあなたが日本人であるなら、栓抜きはそこまで身近にはないだろう。そもそも栓抜きが必要なシチュエーション自体が日本では少ないだろうが、だからこそ必要になった時に栓抜きが手元にあるのはありがたいものである。
結局のところこのツールは程々の品質だがあると便利なツールが鍵と一緒にいつも身につけて持ち歩けるのが最大の強みだ。開閉のロックがしっかりしているのでキーホルダーに付けていて勝手に無くなることもないし、着脱も簡単だ。また値段も安いので、壊れたり無くしたり没収されたりしてもさほど痛くない。これの最大の欠点が「持ち歩いていることを忘れてしまう」というくらい、常に持ち歩くことに特化したツールとしては大変よく出来ているのである。
値段も安いのでぜひひとつ持ち歩いてみて欲しい。あ、一応はナイフなので軽犯罪法云々にはお気をつけを。