諸兄はお風呂でおならが出て困った経験はないだろうか。密室であったり時によっては他の人がいたりする風呂で放屁するのは言うほどたやすい行為ではない。とはいえ
平均的には大人は普通一日に合計0.5 - 1.5Lの量の屁を5回から20回に亘り放出する。- 屁
らしいので、入浴時に屁が出るのは決しておかしなことではなく、むしろ人生において逃れようがない出来事である。そしてむしろ、風呂というのは屁を人知れず処理するのに適した空間であることは知っておいていただきたいのだ。
オナラの殆どの成分は無臭で、大半は窒素や酸素と言った空気がそのまま消化管を進んだもの、及びメタンのように発酵で発生するものであり、いわゆる「臭い」の成分はごく一部だ。そしてこれらオナラの臭いの成分の多くは水溶性であるため、実は水が豊富な風呂というのはオナラをどうにかするのにはうってつけの環境なのである。
排出法
さて水溶性がどうのという以前に、可能であれば一番確実な方法がこれである。浴槽の排水口の栓を素早く抜き、水が排水される勢いに乗せて屁を放出する。水流と一緒に屁は排水溝を流れていくので臭わずに処理ができる。
問題点としてこれは当然ながら浴槽内にいないとできないし、温泉や公衆浴場など排水口の栓をどうにかできない場合には使えない。またユニットバスなどで排水パンの上に浴槽が乗っているものだと浴槽の排水口から排水管が直結しておらず浴室内にガスが流れてしまうのであまり有効ではない。そうした際には後述の別の方法を使うのがよいだろう。
またこれは狙いを定めて放屁をするため、お腹が緩い際には用いないようご注意いただきたい。くれぐれも。
捕獲法
洗面器などの器を逆さまにした状態で放屁し、屁を容器で受け止める。誰もが一度は行ったことがあるであろう伝統的な方法。問題はこの閉じ込めた屁をどう処理するかだが、これは以下の混合法との組み合わせによる解決を図るのが良いだろう。
混合法
屁の臭さ成分は水に溶ける。これが重要な知識である。つまり屁を水と混ぜると臭いが空気中に流れ出すのを止めることができるのである。水への溶解は屁と水の接触面積に依存するので、効率よく屁を溶かし込むには屁の泡を細分化する、つまり泡をつぶして混ぜればよろしい。捕獲法を使わない場合に屁が水面に達するまでの間に泡を砕くのは多少慣れがいるので練習されたし。
なおこれはつまり自分の入っている浴槽のお湯に屁の成分を溶かし込む行為だが、まあそんなのは風呂に入っている時点で今更の話であり気にするに値しない。
水流洗浄法
混合法のバリエーションだが、放屁を浴槽外で行う場合に役に立つ。要はシャワーを放屁に向かって放つのだ。ただしこの方法はシャワーの水流に隙間が大きい場合には空気中に逃れる臭気成分が多くなるため確実性は欠く。他に方法がない場合の非常手段とするべきだろう。
濡れタオル法
例えば銭湯や温泉の浴室内で他の方法がすべて使えない場合、非常手段として濡れタオルを当てて屁を濾過する方法が考えられる。ただしこれはタオルに含まれる水の量が小さく接触面も限られるため、望む効果が得られないことがままある。最後の手段とすべし。
なお当方はこれらの実践によって発生したいかなる不利益に対しても責任を負わないものとする。くれぐれも自己都合で健全な放屁ライフをおくっていただきたい。