現時点のバックアップまとめを備忘録として。
基本のバックアップ
まず基本的に全てのメディアは自宅の Debian サーバに保存している。NAS用ではない普通のサーバで HDD は RAID1 、music や movie や photo といったフォルダを掘ってそこにファイルを入れている。サーバからは samba でのファイル共有と rygel での DLNA で自宅内での利用ができるようにしている。
起点が Debian server になるので、バックアップは Linux CLI でアクセスできるものが中心。また基本的には世代バックアップなどではなく、rsync が基本のフルコピーのみ。世代が必要なものは殆どがテキストなので、git で管理して github や bitbucket に入れている。
USB HDD (Seagate USB Storage)
サーバのHDDより大きい容量の外付け USB HDD を ext4 で利用。普段はオフラインでオフィスに置いておき、1ヶ月に一度程度の頻度で家に持ち帰って rsync で同期をかける。常時接続しておかないのはウィルスやランサムウェアの被害を回避するためと、家が水や火事などのトラブルになっても大丈夫なように。最悪の場合1ヶ月程度の空白があくが、他のオンラインバックアップがリアルタイムないし Daily なのでさほど問題にはならないはず。
Seagate の外付け USB HDD は信頼性はイマイチだが、容量比の価格が安いので定期的にチェックできるならバックアップ用途としては使いやすい。
Amazon Cloud Drive Unlimited Everything (以下ACD)
しばらく前までは S3 Glacier に限定的にバックアップを取っていたが、Amazon Cloud Drive Unlimited Everything を使い始めてからクラウド上の主たるバックアップは全てそこに置いている。年間 $59.99 で無制限になんでもファイルを置けるのはかなり破格だと思う。今のところパフォーマンスも問題ない。また Debian から FUSE mount して普通のファイルシステムとして扱えるのがすごぶる利便性がいい。
自炊書籍など著作権物を置くのはなんとなくリスクを感じるので、そうしたファイルは AES256 で暗号化して置いている。今のところ特に怒られたりはしていない。現在の利用容量は2.8TBで、一応100TBにQuotaがあるようだがそこまで使うことはまず無さそうだ。
写真と動画
写真と動画も基本は USB HDD と ACD へのバックアップ。サーバ上のファイルは懐かし(?)の sync-day-by-day で日付フォルダ管理にしている。スマホの写真は Dropbox 経由でほぼリアルタイムで自宅サーバにコピーされるので、そこからは同様に処理される。Dropbox は Linux CLI 用クライアントがあるのがありがたい。
Google Photos
追加バックアップと利便性を兼ねて、すべての写真は Google Photos にもアップロードしている。スマホからは Android の Photos App で自動アップロード、他のカメラで取ったものは一度自宅サーバに置いてから、Samba でフォルダ表示 → フォルダごと Chrome の Photos に Drag & Drop してアップロード、という形。以前は googlecl や picasa-upload なども使っていたが認証方法が変わったりなんだりで利用が安定せず、結局アナログな手作業になっている。
High Quality で保存すると 16M Pixels までの写真と最適化された動画などが無料・無制限で保存可能。Galaxy S7 edge が 12MP = 4032 x 3024 という解像度、iPhone 7 も 12MP なので、スマホの写真なら問題なくそのままの解像度で保存できるし、動画もHD程度なら特に問題ない。
1997年にデジカメを使い始めてからの全ての写真と動画をアップロードしているが、どの端末からでも全ての写真を見られるし、過去の写真を Remember this day などと表示してくれるのも悪くない。
なお自分が不慮の事故などで死んだ際にも家族の写真などはちゃんと残したいわけだが、自宅マシンの写真は samba でアクセス可能なのでしばらくはよしとして、Google は一定期間ログインがなかった場合に予め決めた相手にデータのダウンロード権を送るサービスを持っているので、それも一応設定している。
音楽
音楽は最近はすっかり Spotify や Amazon Unlimited Music などの購読型ばかり聴くようになってしまったが、一応は過去に買った CD や mp3 などがあるのでそれも聴いている。元々デジタルミュージックは殆どを amazon.com の non-DRM mp3 で買っていたこともあり、これらも ACD に突っ込んだ上で Amazon Music 経由で聴くことが多い。
スマートフォンとタブレット(Android)
最近の殆どのアプリはログイン後のデータがクラウドにあるのでバックアップの必要自体がそもそもない。
ローカルにのみデータがあるものは Helium - App Sync and Backup でバックアップを Google Drive に取っている。このアプリは root 不要な代わりに PC に繋いで adb 経由で権限を取得させるということをしている。余談になるが、最近この手の方法で root 相当権限を取得するアプリがそこそこあるわけだが、これを許すなら root (sudo) も公式にサポートして欲しい。
コードや設定ファイル
コードやサーバの設定ファイルは github ないし bitbucket にある。よい時代だ。プライベートの日記なんかもテキストなので git に入れて bitbucket に飛ばしている。
その他のクラウドストレージ
ラップトップからは Dropbox の他に Box.com と OneDrive を使っている。Box.com は WebDav が提供されているので Linux からも mount できるのが嬉しい。OneDrive は主に仕事用なのでプライベート系のバックアップとは繋いでいない。